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お話、よーいどん 三回戦

久しぶりに、おーそらさんのぽけっとの話に参加致しました。
三回戦でございます。

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 ロビンさんは今年で五十八歳になる。
 けれど、ロビンさんは自分の年にどうも納得がいかなかった。
 ロビンさんは喜怒哀楽がはっきりとした素直な性格だ。嬉しいときは泣いて喜び、怒ったときは全身で叫んだ。
 周囲からは少年のような心の持ち主だと言われたが、ロビンさんの息子はその性格を嫌っていた。「大人になれ」が口癖だった。
 ある日、ロビンさんの息子が亡くなった。事故だった。その日を境に、ロビンさんは寡黙な人になってしまった。
 息子さんが亡くなってから数年後、静かになったロビンさんに知人が尋ねたそうだ。
「息子さんが亡くなって、大人になったんですか」
 ロビンさんは微笑みを浮かべながら、こう答えた。
「いいや、どう感情を表現していいのか戸惑っているだけだ。親に置いて行かれた子どものようにね」
 どうやらロビンさんは、今も大人になりきれないらしい。

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  • Posted by 椎乃みやこ